「この司法書士さんの言っている意味が分からない」「説明が不親切だ」と感じることは多くありませんか? 残念ながら世の中の司法書士は、お客さん目線で説明することが苦手です。いつの間にか専門用語を使って、説明した気分になっています。
私が、ある司法書士の相談に陪席した時でした。
「債権者が…」「偏波弁済にあたりますので…」「これは詐害行為になるんですよ」とその司法書士は早口でお客さんに説明していました。それも中年の女性に対してです。女性は、「はい」とうなずきながら、話を聞いていましたが、どこか恐縮しているようでした。私から見ても、明らかに事情が分かっていないようでした。
相談が終わって、その司法書士はさも仕事を終えたように帰っていきました。私はその女性に「大丈夫ですか?話は難しくなかったですか?」と聞いたところ、「良くわからなかったですが、聞き直したり、質問したりするのは悪いと思って…」と言いました。
「あー、相談した気になっているのは司法書士だけ」「完全な相談員の自己満足」私はそう思いました。
司法書士会の研修などで、「いろいろな無料相談に行く相談者のことを相談難民という。そのような相談難民は自分が納得いく回答がほしいだけ」と講師が言います。
半分は当たっているのかもしれません。しかし、私が思うに、相談難民を作っているのは、専門用語を多用する、相談者の目線に立っていない専門家の相談能力の無さが原因もあるのではないでしょうか?
そんな困った司法書士に出会った相談者の方々のために、このページを作ってみました。この「司法書士用語辞典」が少しでもお役に立てれば幸いです。
できるだけ、かみ砕いて解説していきたいと思っていますので、正確性には欠けるかもしれませんが、ご容赦ください。